尋常性白斑とは
皮膚の色がまだらに白くなる病気です。“しろまなず”とも呼ばれ、原因は不明です。
乳幼児から高齢者まであらゆる年齢で発症します。痛みや痒みなどの症状はなく、命にかかわるような病気ではありませんが、整容的に問題となることが多いです。
分類
白斑の大きさや分布などから、3つのタイプに分類されています。
- ・限局型
- 体に1ヶ所に一つから数個の白斑がある。拡大、進行は少ない。
- ・汎発型
- 顔や全身のいたるところに左右対称性に多発するタイプ。擦れやすい部位、刺激を受けやすい部位にできやすい。全身に進行性に拡大することもあります。
- ・分節型
- 左右いずれかの神経の分布にそって白斑がみられる。
治療方法
尋常性白斑は未だ原因不明の病気であるため、根本的な治療法はありません。皮膚科においても、“治らない病気なので放っておきなさい”といわれること珍しくありません。
根本的な治療はないとしても、白くなった皮膚に色素を再生させていく治療は、ここ数年で進歩してきています。その主たるが紫外線治療です。当院では紫外線治療の最先端治療機であるエキシマライトを装備して治療にあたっています。
- ・塗り薬
- ステロイド外用薬、
ビタミンD外用薬(保険適応外)・・・紫外線療法に併用すると効果的
タクロリムス外用薬(保険適応外)など - ・紫外線療法
- PUVA療法・・・UVAを用いた治療
ナローバンドUVB
エキシマライト
当院ではナローバンドUVBとエキシマライトを組み合わせて治療を行っています。 - ・皮膚移植(当院では行っておりません)
- メラニンを皮膚ごと移植する方法です。皮膚が生着するとメラニンが定着しますが、定着後に再び色素が抜けて白斑が再発することもあります。
- ・サクションブリスターによる表皮移植
・1ミリミニグラフト - ・カバーメイク
- 白斑を目立たなくさせるファンデーションや着色料(ダドレス)を使って、白斑を目立たなくさせます。白斑用ファンデーション、メーク用品を扱っていますのでご相談ください。